遺伝子は主に細胞の核の中に納められた二重らせん構造の分子である、DNA(デオキシリボ核酸)上の遺伝情報のことを指します。細胞は日々生まれ変わっており、早ければ1日、部位によっては長くても半年ほどで細胞分裂を行い、自己複製(コピー)を生み出します。
こうして、引き継がれる遺伝子情報には「生命の設計図」を子孫へと残すという、重要な役割があります。
定期的ながん検診は重要ですが予防的医療の一つとして、遺伝子検査にてがんのリスクを知ることができ、がんの予防や再発防止、がんを早期に発見できる可能性もあるため、自分自身のがんリスクを知ることは大切だと考えられます。
詳細なリスク検査でがん予防の対策に
総合的ながんリスクをはじめ、特定のがん遺伝子やがん抑制遺伝子の状況、がん細胞からの突然変異遺伝子検査やメチル化など、さまざまなことが調べられます。
がんのリスク検査は
- FreeDNA(遊離DNA)濃度検査
- 血中に含まれるDNA濃度を測定します。高い濃度が検出されると、「がん」あるいは何らかの異常(炎症性疾患など)の可能性が考えられます。
- 突然変異解析
- 遊離DNA中に含まれるがん関連遺伝子の変異の有無を解析します。遺伝子の変異が起こると、「がん」化が促進されます。
- メチル化解析
- 遊離DNA中に含まれるがん抑制遺伝子のメチル化の有無を解析します。これらの遺伝子にメチル化が起こると、「がん」化を食い止めにくくなります。
- 遺伝子発現解析
- がんを増殖させる遺伝子の活性度合いを調べます。さまざまながんに関わる47の遺伝子(RNA)を解析し「がん」リスク評価に反映します。
- がんリスク評価
- FreeDNAと遺伝子発現解析の結果および、その他の患者さまのデーターを独自のアルゴリズムを用いて、「がん」リスクを数値化して評価しています。
早期がんも発見できる可能性に着目
通常の腫瘍マーカーでは早期のものは出現しないことが多いのです。
がんリスク検査では画像診断やPETでも確認できない、5mm以下の小さいがん細胞でも見つける可能性があります。がん細胞から血液中に遊離される遺伝子(FreeDNA濃度検査)や物質を解析するためです。ただし、あくまでもがんリスクの測定であり、がんが存在している証明ではありません。
検査の流れ
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1.
医師からの説明(検査内容について確認)
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2.
採血(20ml程度)
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3.
検査(2~4週間程度)
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4.
レポート(検査結果)
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5.
診断結果(レポートに基づいて医師から内容の説明)
採血時に起こりえるリスクについて
検査に伴う採血時に起こりえるリスクとしては、非常に稀ではありますが内出血やしびれ、迷走神経反射などが考えられます。これらの症状が起きた場合には適切な処置を行います。